これは昔々、まだ私が高校生くらいの時の話です。
当時は父と二人暮らしで、料理の腕はぜんぜんでしたが何故か私が大体料理担当でした。
ある時ジャガイモを調理しようと見ると、緑色の芽が出ていました。芽は取れば大丈夫だと知っていたので、芽を取って調理しました。そのジャガイモは剥いた皮の下が少し緑色でしたが、その時は特に気にしませんでした・・・
調理後食べた時正直「まっず!」と思ったのですが、うちは食材を無駄にすることに対して厳しい家だったので我慢して食べました。
その日の夜は調理したものがあまりにもまずいせいか気持ち悪くなり眠れず、早朝に我慢できずに吐いたら堰を切ったように止まらなくなり昼まで吐き続けました。その後リビングで丸一日気を失い、その日から三日ほど一歩も動けませんでした。さらに二日ほどしてからようやく学校に行ける程度に回復しましたが、学校に着くも授業を受ける体力がなく保健室登校でご飯も食べられず家に直帰、結局完全に回復するのに一週間程度かかりました
何故こんなことになってしまったのか・・・原因はじゃがいもの緑化です。
緑化とはジャガイモは光に当たると緑色に変色してくる現象のことです。
この緑色には天然毒素の「ソラニン」「チャコニン」が多く含まれています。ソラニンとチャコニンは「グリコアルカロイド」と呼ばれる有機アルカロイドの一種で、「炭素、水素、窒素、硫黄、塩素、臭素、リン」等の元素を含んでいる物質だそうです。多くのアルカロイドは生物に対し有毒で、ジャガイモに含まれる「ソラニン」「チャコニン」も同様に人体に有毒。食べれば吐き気、嘔吐、腹痛、下痢を引き起こします。

食べても問題ない普通のジャガイモは、皮をむいた時左のように中身が黄色なのですが・・・
緑化したジャガイモは右のように、皮をむくと薄く緑色になっていることが特徴です。
私はこの緑化したジャガイモを多量接種してしまったために食中毒を起こしたみたいです。
因みに致死量は、体重50kgの人で250gだそうです。当時の体重が大体そのくらいで、食べたジャガイモは三個で大体450g程度。一個に何グラムの毒素があったかわかりませんが、今にして思うと結構危なかったみたいですね。
「ジャガイモの芽は危ない」というのはよく聞くので気を付けますが、緑化の事はまったく知らなかったので当時は全然警戒しませんでした。店によっては外で売ってるので太陽の光をガンガン浴びてるジャガイモも普通にありますしね・・・
緑化したジャガイモは本当に危険なので
「皮をむいたら緑色だった」「食べたらえぐみがすごかった」等の異変があった場合は速攻で捨てましょう。そして外売りされてるジャガイモはできるだけ手を出さな方がいいです。皮をむかずとも見てわかるほど緑色だったら買わないようにしましょう。